大地の再生講座2日目のテーマは「観る」。
環境改善を行う際の見立ては、地質や土壌、地形、そこにある植生などの見た目や色、かたち、匂い、固さや柔らかさを五感で得ながら進めることが大切です。
- 木や葉の状態だけでなく、場の全体の状態、土の状態をじっくり見てみる
- 枝や葉の植物らしい匂いや、その場の空気や土の匂いを嗅いでみる
自分の五感を使って場を観察してみることを、作業時に意識してもらうようにしました。
>>1日目の講座レポートはこちら
斜面変換線の水脈
昨日、廃材を焼いて作った炭を掘り起こし。
程よい大きさの炭ができました。
この炭と焼き杭を農場の整備に早速使用していきます。
空気と水が一番動きやすい、地形や斜面の変わる場所(斜面変換線)に水脈を入れる作業。
参加者は移植ゴテを用いて、地面の状態が掘る場所によって違うことを手感触で感じてもらいました。
移植ゴテの先を使って突きながら掘る。
こうすることで縦の浸透が進み、水脈の治水機能が作れます。
数メートル間隔で点穴を開け、昨日作った炭を入れて炭の層を作ります。
この後、剪定した枝と昨日刈った竹をしがらませて仕上げ。
水脈の通気通水、保水機能などが確保されているように、五感で確認しながら進めました。
土留めの階段作り
今回の講座、最後の作業は土留めの階段作りです。
もともと、小さいパイプで階段が作られていましたが、長年の雨で流れ落ちた土が溜まり形が見えないくらい埋まっていたので、通気浸透機能のある土留め階段に置き換えを行いました。
杭は、昨日作った焼き杭を利用。
段切りをし、炭や枝木で通気浸透処置を施してから丸太を組んでいきます。
丸太と土の隙間には枝木や落ち葉を入れ、段差が残る部分には石を使って高さを調整。
仕上がりがこちらです。
結の連携
2日間の作業、怪我や事故なく無事に終了しました。
参加者それぞれが、新しい視点や学びを得られたようです。
今回の講座では、1人ひとりが自立して自分たちで考えて、周りを見て何ができるかを考えて協働していくことが、参加者、スタッフみんなでできていたように感じます。
これから大切なのは、継続していくこと。
地域の人たちが、今回の学びを持ち帰り単独でやるよりも、お互いに連携して作業を助け合う・学び合うことを続けていくと、成果がより出やすくなります。
今後も、奄美の人たちによる作業の継続や地域の連携を深めていただけるよう、関東甲信越として支援していきたいと思います。
スタッフのSNSレポートも紹介します